鳩
公園の水辺に1時間半ほどいて、そのうち20分ほどオカリナを吹いただろうか。30分は吹いていない。あとは聞こえてくるものを聴いて過ごした。
あ、いや、やってきた鳩の相手をしたのでそれを入れると30分になっているかも。
ロビーピアノを弾くも音楽失調
それでロビーでピアノを弾いてきたのだけれども、録音を聴くと音楽失調が治っていない。
弾いている途中まではけっこうたくさん声が聞こえていたので、最後の「春に寄す」を弾き終えて立ち上がっておじぎをしたら、誰もいらっしゃらなかった。
(律動がおかしい。リズムにしても強弱にしても。自分では歌っているつもりがごつごつ・ぶつぶつしている。心から歌っていないように聞こえる)
わたしは小さなともだちのために歌う
Per Wingeというノルウェーの作曲家が書いた"Jeg synger for min lille venn"(わたしは小さなともだちのために歌う)という歌をきょうは演奏した。
わたしは小さなともだちのために歌う
なんども なんども歌う
じぶんや おかねのためにわたしは歌わない
こどものためにだけ歌う そう あなたのために
わたしはこの歌ひとつだけを歌う
なんども なんどもきいたこの歌を
わたしが 小さなわたしだったころに
なんにもできなかったころに いまの あなたのように
手持ちのCDには作詞者が載っていなかったが、調べてみると歌詞はフィンランドのRafael Hertzbergによる詩をNordahl Rolfsenがノルウェー語に訳したものらしい。
ふいにおぼろに思い出してもう一度聴きたくなり、しまいこんでいたCDを引き出して聴いた。女性歌手がノルウェーの子どもの(子どもたちに歌って聞かせる)歌を歌ったCDで、短い歌がたくさん収録されていて、そのさいごにこの歌がしずかに入っている。
雨になった。
なんでもないおんがくをかえせ
O公園で聞いた話はかなりショックでもあり残念でもあった。というか公園含めて街には目的的でない場所はもう残っていないのかとあらためて思った。
音楽も「目的」に合ったものだけが許されるのではたまったものではない。そんなことをしていたら音楽がだめになる。それより前にひとがだめになる。
なんでもないおんがくをかえせ、と、誰かが声を上げる日が来るだろうか。そのとき、その声は無音なのではないだろうか。